【鹿児島県・根占港→山川港】フェリーなんきゅう徒歩乗船記

フェリーなんきゅう 鹿児島県
記事内にプロモーションが含まれている場合があります。
スポンサーリンク

大隅半島にある雄川の滝など南大隅町の名所をレンタサイクルで回り、この日は錦江湾を挟んで対岸にある指宿市に宿を取りました。2020年3月より指宿港まで渡る高速船なんきゅうが運休中のため、今回は大隅半島側の根占港より薩摩半島側の山川港へ渡るフェリーに乗船してみました。

スポンサーリンク

錦江湾を渡るフェリーは3つ

錦江湾を渡るフェリー

鹿児島県は錦江湾(鹿児島湾)を挟んで西側の薩摩半島と東側の大隅半島に分かれています。

この錦江湾を渡るフェリーは3航路あります。

①鹿児島港 ⇔ 桜島港

②鴨池港 ⇔ 垂水港

③山川港 ⇔ 根占港

①と②は鹿児島市内と大隅半島を結んでいますが、今回利用したのは③鹿児島県指宿市にある山川港と大隅半島の南部、南大隅町の根占港を50分で結ぶフェリーです。

※もう1航路、指宿港⇔根占港を結ぶ高速船(人と自転車のみ乗船可能)もあるのですが2020年3月より運休中。

根占港の場所は

根占港は大隅半島の南部にあります。垂水港や鹿屋から根占、ふれあいセンター(佐多岬の手前)に行くバス路線がありますが、根占港もしくは近くのネッピー館前に停まります。南大隅町の観光周遊バスも根占港が発着地です。

私は根占港近くのネッピー館でレンタサイクルを返し、歩いて根占港へ行きました。すでにフェリーに乗り込もうとする乗用車が待機しています。

1日の運航本数

フェリーなんきゅうは根占港と山川港を1日4往復、夏ダイヤの土日祝は1本多く、1日5往復運航しています。

3月~10月の夏ダイヤと、11月~2月までの冬ダイヤがあり、運航時刻が微妙に違うためフェリーなんきゅうの公式サイトで確認をしてください。

乗船券の買い方と運賃

乗船券はこの建物の中で売っています。

1階入口を入ると休憩スペース、そして奥に乗船券発売所の窓口があります。券売機はなく、車じゃなくて徒歩での乗船の人も全員窓口で乗船券を購入します。

■旅客運賃
大人(中学生以上)800円
子供(小学生以下)400円
※2022年4月確認済み

人だけでなく大型車、普通乗用車、バイク、自転車も乗ることができます。乗用車や自転車等の料金はフェリーなんきゅうの公式サイトで確認してください。

窓口で「大人1人、徒歩です」とだけ言って購入完了。その他、乗船手続き等は必要なし。乗船券といってもこういう簡単なレシートみたいなものでした。

乗船券発売所の建物内

建物の2階も休憩スペースになっていました。

対岸の薩摩半島が見えますね。13㎞しか離れていないのでよく見える。

そして右を向くと鹿児島のシンボル桜島も。この時はなんかポッと煙を出していました。

で、下を見ると本日乗り込む予定のフェリーなんきゅうが待機中です。

フェリーにしては小さめの153トン。旅客は95人、大型車2台と乗用車6台(普通自動車だけなら18台程度)の積載が可能です。桜島フェリーのひとつ桜島丸は1330トン、旅客657人、乗用車63台積載可能なのでそれと比べるとかなり可愛らしい。

この日は座席は3割くらいしか埋まってなかったけど、乗用車の積載スペースはパンパンという感じだったので、車の人は事前予約をした方がいいと思います。(乗船日1か月前から予約開始。年末年始、GW、お盆は予約不可、先着順だそうです)

いよいよ乗船

出航15分前になると、誘導係の方が出て来てフェリーに乗り込むようにと案内がありました。フェリーに乗ってから見ていると、出航5分前でもバタバタと乗船券を買って乗り込んできていたので結構ギリギリまで大丈夫そう。とは言え、電車とは違って出航準備などもあるから遅くとも出航時間の10分前には到着していたい。

この辺りに誘導係の方が立っているので、さっきのレシートみたいな乗船券を渡します。

車も自転車も人も乗船口は同じですが、人は危ないのでこの端っこの歩道を通って行きます。

乗り込んですぐの1階スペースは車やバイク、自転車の駐車場所。客席は2階にあるので、この狭い階段を登ります。エレベーターはありません。

階段自体も短いし、ほんとかわいいフェリーだなと思う。

船内はこんな感じ

階段を上がってすぐの所にあるのが船外展望席。反対サイドにも同じ数だけ椅子がありました。湾内航路でほぼ揺れなかったので景色を眺めながらのんびり過ごすのも良いです。(ただし普通のベンチ)

室内の前方客室。

フェリーなんきゅう前方席

両側に4席ずつ並んでいます。

フェリーなんきゅう後方座席

こちらは後方客室。

こんな応接室みたいな座席も。しかもここに座ればテレビのリモコンまで手中に収めることができる。客席は前方と後方に分かれていましたが、それぞれにテレビが1台ずつありました。

前方と後方客室の間に男女共用のトイレがあります。

出航します。揺れは…

このフェリーに乗るのは3回目だけど、全然揺れはなし。天候にもよると思うけど、湾の中だし、静かにすーっと進んでいく感じでした。

桜島を遠くに眺めながらフェリーは進む。デッキに出たいですよね。

私は4人並びの席の窓際に座っていたんですけど、通路側に体格の良い人が座っていて1度席を立ってもらわないと出られなかったので、そのまま到着まで同じ席に座っていました。いろいろ動き回りたい人は最初からデッキ席に座っていた方がいいかもしれません。

高速船トッピーとすれ違う

途中、屋久島から鹿児島港に向かう高速船トッピーが前を横切って行きました。ものすごく速い。

遠くに見えるJR指宿枕崎線

もう少しで山川港という所でJR指宿枕崎線の列車が走って行くのが見えました。この列車も海が見え、開聞岳が見え、JR最南端の駅である西大山駅を通ったりと楽しいですよね。

山川港に到着

フェリーなんきゅう到着

山川港に到着しました。徒歩と自転車の人は一旦階段下で待機し、車が全部出てからフェリーを降ります。

もう乗船券は根占港で乗船の時に渡してしまったし、後は降りて各自解散。

フェリーを降りたら目の前に指宿駅方面のバスが待っていました。フェリー到着が15:20、時刻表によるとバスは15:17となっているんですが。バスが遅延していたのか、フェリーとの接続を待って出発するのかは不明。

バスの車窓から眺めた山川港乗船券発売所。以前に利用したことがあるけど、こちらも根占港の乗船券発売所と同じような構造で1階に窓口があります。

山川港から各方面への行き方

指宿駅、鹿児島中央駅への行き方

山川港の目の前に路線バスが停まりますが、バス停名は「山川桟橋」です。

■鹿児島交通路線バス 「エコキャンプ場」または「鹿児島金生町」行き 

山川桟橋 → (山川駅)→(砂蒸し会館前)→ 指宿駅(乗車約17分)  

路線バスは1時間に1本程度あり。このバスは指宿の温泉街を通るので、砂蒸し会館砂楽(日帰り温泉施設)で砂蒸しと温泉を体験するのも楽しい。

鹿児島交通時刻表 ←ちょっと分かりづらいけど

■JR指宿枕崎線

指宿駅 → 鹿児島中央駅(乗車1時間8分)

山川駅からJRに乗車してもいいですが本数は指宿駅からよりも若干少なくなります。

JR山川駅まで徒歩でもいける

後日歩いてみたけど、平坦な道のりで20分くらい。雨でなければ問題なさそう。山川港から徒歩3分の所には道の駅山川港活お海道(いおかいどう)があったりと、海を眺めながらぶらぶらと歩くのも楽しかったです。レストランでのお刺身定食も美味しかった!山川駅はJR最南端の有人駅です。

鹿児島空港連絡バスも出ている

※2021年7月21日から当面の間、空港連絡バスは減便にて運行中。

山川桟橋始発の鹿児島空港連絡バスも1日8本程度出ています。時刻表はこちら

開聞駅、池田湖方面

池田湖行きのバスに乗車してください。開聞岳方面にも見所は多く、日帰り温泉ランキングで上位常連の「たまて箱温泉」(ヘルシーランド下車)、海と開聞岳の絶景ポイント長崎鼻(長崎鼻下車)、薩摩の一之宮神社「枚聞神社」(神社前下車)などがあります。

1日8本程度運行していますが、池田湖方面のバスは最終バスが早い(15時台)のと、バスを諦めてJRを使おうとしても山川⇔枕崎間は極端に列車の本数が少ないので注意。

指宿駅から山川港への行き方

JR指宿駅前から鹿児島交通バス「池田湖行き」に乗って17分、もしくはJR山川駅前からも同じバスで5分、山川桟橋下車。目の前が山川港。

JR指宿駅から山川駅まで1駅、そこから鹿児島交通バス「山川桟橋行き」で5分、または徒歩20分くらい。

注意点とまとめ

フェリーは海上の時化(シケ)により簡単に欠航します。台風や大雨の時以外にも、とても天気が良くて海も穏やかそうに見えていても、海上で強風が吹いていて欠航することもあります。地元の方の話しによると、2019年に指宿港ー根占港間で運航していた高速船なんきゅう10号(現在は運休中)にて高波の影響で乗客が怪我をする事故があり、それ以降、フェリーなんきゅうも少しの波でも欠航を決めることが多くなったとおっしゃっていました。

なので、フェリーなんきゅうの公式サイトで運航状況を都度確認しておくことと、欠航した場合に大隅半島を北上して垂水港や桜島港から鹿児島市内へ入る、鹿屋市内まで行けば当日予約できるホテルがありそうなどの第2第3の手段を一応考えておくと安心感が増すと思います。

大隅半島の南部は雄川の滝や本土最南端の佐多岬など旅心をくすぐる場所が多いけど、とにかく公共交通機関だと行きづらい。大隅半島を北上して鹿児島市内や桜島方面に行こうとすると路線バスの本数も少ないし、時間もかかるので、半島の南部がフェリーで繋がっているというのはとてもありがたい。気象条件には左右されますけど有効に活用して鹿児島の南側を旅したいと思います。

おわり(旅行時期2020年11月)

タイトルとURLをコピーしました