2023年5月に久しぶりの海外旅行に行き、台湾鉄道で台湾を一周してきました。台湾であれば国内旅行の延長という感覚で旅できますが、台湾鉄道に乗るのは初めてだったため、事前に準備したことや、かかった費用、宿泊したホテル等をまとめました。毎度のことですが1人旅、LCC利用、節約宿、その辺の食堂へ入って食事といった頑張らない旅になります。
※2023年5月時点の情報となります。旅行される際は最新の情報をご確認ください。
運賃等は旅行時のレート1元=4.5円で計算しています。
スケジュール
✈羽田5:25 | → | ✈台北(桃園)8:00 | タイガーエア台湾(LCC) | |
1日目 | 台北 | → | 台中 | 台中泊 |
2日目 | 台中 | → | 高雄 | 高雄泊 |
3日目 | 高雄 | → | 台東 | 台東泊 |
4日目 | 台東 | → | 礁渓 | 礁渓泊 |
5日目 | 礁渓 | → | 台北 | ー |
✈台北(桃園)0:10 | → | ✈羽田4:25 | タイガーエア台湾(LCC) |
九州とほぼ同じ大きさの台湾を台湾鉄道を使ってぐるっと一周しました。距離は900㎞ほどなので特急を使えば1日で一周できてしまいます。今回は5日間時間が取れたため、かなり余裕があり、ゆっくり起きて半日移動、残り半日は観光や街歩きができました。
せっかくゆっくり回れるので大まかな予定と宿の予約だけして、切符の事前予約もせず、あとは現地で時刻表を見ながら進みました。人気のある特急普悠瑪号、 太魯閣号に乗りたい場合や、家族旅行などで必ず座りたい場合は事前に公式サイトよりネット予約した方が無難です。パスポート番号があれば日本から予約、クレジットカード決済が可能です。(ネット予約は乗車4週間前より)
■時刻表について
台湾鉄道時刻表(非公式日本版)を主に参考にさせていただきました。個人で運営されているサイトですが、見慣れた日本式の時刻表のため見やすいです。
最新情報や運賃については台湾鉄道の公式サイト(日本語)を確認しました。ネット予約もこちらからできます。
事前準備
- 3か月前飛行機予約
- 1か月前下調べ開始
他の方のブログ、SNS、観光局サイトなどで下調べ
時刻表でスケジュール決め
宿泊地を決定
行きたい場所、食べたい店があればなんとなく確認
海外旅行保険の確認(私はクレジットカード付帯のみ) - 2週間前宿等の予約
宿の予約、SIMの空港受け取りの予約
台湾鉄道のネット予約は乗車4週間前より開始
⇒私は予約せずにのんびり行くことを決定 - 前日荷造り、入国カードのオンライン登録
入国カード登録:内政部移民署Online Arrival Cardパスポート、スマホ、クレジットカード、多少の現金、台湾の交通系ICカード
- 当日寝過ごさないよう頑張る
パスポートだけは忘れずに!とにかく早めに空港へ
私は国内旅行であれば旅行の大枠だけをなんとなく考えていて、下調べはほぼしないで進みながら調べたり考えたりしています。台湾は治安が良い、漢字なのでわかりやすい(駅名、メニューなど)、駅の券売機が日本語表記にできる、旅行者に親切な国民性から、かなり国内旅行に近い感覚で旅ができました。
なので台湾鉄道で台湾一周をした方のブログをいくつか読ませてもらって雰囲気をつかみ、あとは時刻表を見ながらスケジュールを組みました。各日の目的地は宿の多い大都市にして、宿は事前にagodaから予約しました。事前予約をすると安心なのと直前予約よりも安いと思います。ただ、台湾だったら気ままに列車に乗りながら、その日の気分で当日宿を予約しても何とかなりそうではありました。いつかやってみたい。
・持ち物
パスポートとスマホ(通信環境)、クレジットカード、多少の現金があればそこまで事前準備をしなくても大丈夫だと思います。あと持っている人は台湾の交通系ICカード。
私は機内持ち込みのみのバックパック派。着替えは2日分持ち、宿やコインランドリーで洗濯をしました。
・コンセントと電圧
コンセントは日本のものがそのまま差せます。電圧は日本100Vに対して台湾110Vですが、スマホの充電器、PCに関しては100~240Vまで対応可のものがほとんどなので変圧器は必要ない場合が多いです。念の為「定格電圧:AC100-240V」と書かれているか確認。iPhoneはOK、ドライヤーは電圧を切り替えられる海外用を。ただしドライヤーは安宿でもほぼ用意がありました。
・交通系ICカード
交通系ICカード(何種類かあり、私は悠遊カード)は今回の旅でも活躍しました。MRTの駅、コンビニ等で手に入りますし、チャージも駅の券売機(日本語表記切り替え可)等で簡単にできます。乗り物利用の際に便利というだけでなく、今回利用した台湾鉄道も(旧)自強号や区間車で割引(特急の旧自強号に乗車しても、70㎞以下の区間であれば普通列車の運賃から10%引き)されました。
参照:電子運賃計算の原則(台湾鉄路公式)
・クレジットカードとチップについて
駅の券売機はクレジットカードが使えます。また、デパートやレストランではもちろん使えますが、私が行った町の食堂や小さな商店ではほとんど現金のみでした。台湾ではチップは必要ありません。
・ホームでの列車等の撮影について
ホームの端に行って列車の写真を撮っても全く何も言われません。黄色い線の内側から出ない等のマナーを守れば日本よりゆるい印象でした。
・言葉の問題
そもそも中学生程度の英語力の私でも特に問題なく旅行できました。
駅券売機が日本語対応、駅名が漢字というのが大きく、移動に関してはほとんど不便を感じませんでした。台湾鉄道の駅員さんは英語が通じますし、窓口で切符の購入や変更等をするのであれば翻訳アプリ利用や筆談で問題ないと思います。
食事や買い物の際は、現地の言葉で挨拶(こんにちは=「你好」ニーハオ)をすれば聞く姿勢を取ってくれるので、後はメニュー指さしなどでなんとかなりました。メニュー表が読めない場合はグーグルレンズでの翻訳も活用。そして最後には必ず感謝の言葉(ありがとう=「謝謝」シェシェ、もしくは「多謝」トーシャー)を。人気のお店であれば日本語メニューのある所も結構あります。
ただ、緊急事態に備えて自分が入っている海外旅行保険の緊急時相談窓口(たいてい24時間日本語で相談できる電話窓口がある)を確認しておくといいと思います。海外でのパスポート紛失、病気、交通事故等の際はパニックになると思うので。また、台湾は正式な国交がないため大使館はないですが、その代りとなる日本台湾交流協会があり、緊急時の連絡先(24時間対応)があります。
費用について
飛行機代
羽田⇔台北(桃園)往復 | 24,254円 |
飛行機はタイガーエア台湾という台湾のLCCを利用しました。羽田発着と移動が楽で、セールで購入したので結構安く買えたと思います。往復共に日本語の話せるCAさんが1人乗っていました。
LCCなので羽田早朝発着となりますが、その分羽田、桃園とも出国入国手続きが空いていることと、現地での時間が有効に使えました。羽田出発時は終電で羽田空港→T3のベンチで仮眠→2:55チェックイン開始→制限エリア内のPPラウンジで仮眠(ラウンジ外も椅子多し)→4:45搭乗開始→5:25出発という流れで前泊はしませんでした。(機内で爆睡した)
通信費(SIM)
SIM(中華電信・5日間4G無制限) | 419円 |
今回は事前にKLOOKというサイトで予約したSIMを空港で受け取りました。QRコードを見せるだけで設定もしてくれるので簡単でした。キャリアは台湾大手の中華電信、5日間4G無制限(通話50元付き)のプランです。今回はたまたまキャンペーンをしていてすごく安いですが、通常だと1,400円くらい。通常価格だと空港で買うのと同じくらいですが、クーポンをよく配布しているので上手く活用したいところ。
KLOOK ←現在のSIMの価格(初回アプリから購入すると5%引きになります)
KKday ←こちらもメジャーなサイト。価格の比較を。
通信環境の確保には、このほかにも物理SIMの入れ替えが不要なeSIMや手軽なモバイルルーターのレンタル、またはahamoを契約するという方法もあるので、自分に合ったやり方を選ぶといいと思います。
※大前提としてSIMフリーのスマホが必要です。
交通費(台湾鉄道)
台湾鉄道 運賃合計 | 1658元(≒7,460円) |
半分以上は特急に乗っているのに交通費がすごく安いです。鉄道旅のハードルが低くてとても嬉しい。まだ乗っていない路線もあるし、これからも台湾で鉄道旅をたくさんしようと思います。
■1日目
台北 | 11:58 | → | 新竹 | 13:06 | 特急自強(旧) | 券 | 177元(≒800円) |
新竹 | 13:47 | → | 銅鑼 | 14:33 | 区間車 | IC | 59元(≒270円) |
銅鑼 | 15:28 | → | 豊原 | 15:52 | 区間車 | IC | – |
豊原 | 16:01 | → | 台中 | 16:11 | 特急自強(旧) | IC | 55元(≒250円) |
■2日目
台中 | 12:26 | → | 彰化 | 12:39 | 特急自強3000(新) | 券 | 40元(≒180円) |
彰化 | 14:31 | → | 嘉義 | 15:28 | 特急自強(旧) | IC | 117元(≒530円) |
嘉義 | 16:34 | → | 台南 | 17:15 | 特急自強(旧) | 券 | 139元(≒630円) |
台南 | 18:12 | → | 高雄 | 19:17 | 区間車 | IC | 61元(≒280円) |
■3日目
高雄 | 11:42 | → | 屏東 | 11:55 | 特急普悠瑪 | 券 | 48元(≒220円) |
屏東 | 13:11 | → | 台東 | 15:12 | 特急自強3000(新) | 券 | 314元(≒1,400円) |
■4日目
台東 | 13:07 | → | 花蓮 | 14:37 | 特急自強(3000) | 券 | 343元(≒1,540円) |
花蓮 | 15:08 | → | 礁渓 | 16:47 | 区間快 | IC | 140元(≒630円) |
■5日目
礁渓 | 11:57 | → | 宜蘭 | 12:07 | 区間車 | IC | 14元(≒60円) |
宜蘭 | 14:06 | → | 台北 | 15:56 | 特急自強(旧) | IC | 151元(≒680円) |
その他の交通費
その他の交通費 合計 | 1,600円 |
・【空港MRT】桃園空港⇔台北駅 KLOOKで事前割引購入 往復1,051円
※現在KLOOKで販売なし。通常の駅購入(またはIC乗車)の場合 往復320元(≒1,440円)
・【台北MRT】台北駅⇔雙連駅 往復40元(≒180円)
・【台中バス】台中駅→台中市第二市場の辺り 15元(≒70円)
・【高雄MRT】美麗島駅→凱旋駅 17元(≒80円)、凱旋駅→高雄駅 22元(≒100円)
・【台東バス】台東駅→台東市内 25元(≒120円)、台東轉運站→台東駅 13元(≒60円)
台湾鉄道以外にかかった交通費ですが、台北と高雄では市内や空港からの移動にMRTを利用し、台中や台東では路線バスを利用しました。桃園空港から台北市内への空港MRTは交通系ICカードを使っても割引がないため、KLOOKというサイトで事前にトークン(切符)を予約して空港の窓口で受け取りました(現在は販売終了、パック商品のみ)。通常は往復1,440円です。
それ以外は交通系ICカード(何種類かあるけど私は悠遊カード、過去に購入したもの)を利用しました。ピッとタッチだけで乗車できるので簡単でした。MRT駅やコンビニで簡単に手に入ります。
■【バス利用】桃園空港⇔台北駅を安く行くなら
大有バス by KLOOK 片道504円~
国光客運バス1819 by KLOOK 片道1099円~
宿泊費
宿泊費 合計 | 11,793円 |
宿は2週間ほど前にagodaで全て予約をしました。パンデミック以前と比べて高くなっていましたが、個室で安い場所を探して、1泊3千円程度に収めることができました。
1日目 | 台中 | Adagio Hostel | 個室 | シャワー・トイレ付 | 2,766円 |
2日目 | 高雄 | Single INN Kaohsiung Station | 個室 | シャワー等共同 | 3,026円 |
3日目 | 台東 | Time Traveling Capsule | 個室 | シャワー等共同 | 2,401円 |
4日目 | 礁渓 | 美洲温泉旅館 | 個室 | 温泉・風呂トイレ付 | 3,600円 |
食費
食費 合計 | 12,000円 |
食費はメモしていないものもありますが、ざっくり1日500元(≒2,250円)といった感じ。
レストランには行かず町の食堂や駅弁を食べていましたが、それだと1食500円以下で食べられます。お酒はたまにコンビニなどで台湾ビールを買って部屋で飲んでました。以前、鼎泰豐に1人で行った時は1食3千円くらいだったので何を食べたいかにもよると思います。私は今回2日目くらいから八角が急に受け付けなくなり、食欲が減退したこともあり食費は意図せず安く済みました(悲しい…)。スイーツ系は結構食べたと思います。
費用の合計は
飛行機代 | 24,254円 |
SIM代 | 419円 |
台湾鉄道運賃 | 7,460円 |
その他交通費 | 1,600円 |
宿泊費 | 11,793円 |
食費 | 12,000円 |
雑費 | 3,000円 |
台湾一周費用 合計 | 約60,000円 |
ちょっと古いですが2019年春に青春18きっぷを5日分使って日本横断した時は8万円ほどだったので(しかも節約旅行なのに)、だいぶ安いですよね。特急を使っているのに台湾国内の交通費が非常に安いことと、ちょっとした町の食堂で食事をするのでも美味しくて十分に楽しいことが大きいと思います。
それでは楽しい旅を。(おわり)