第2、第3ターミナルでは空港泊(野宿)を割としてしまっているのですが、疫病後に第1ターミナルの状況がどうなっているのか気になって朝まで過ごしてみました。LCCは基本的に第3ターミナル発着なのですが、唯一ピーチだけ第1ターミナルを利用しています。寝やすいベンチがあるのかや人の多さ、深夜営業店舗の有無などを確認してみました。
※2023年1月の投稿を元に、趣味で定期的に夜間の様子を確認して更新しています。
第1ターミナルの位置関係
成田空港には第1、第2、第3と3つのターミナルがあり、どのターミナルも基本的に24時間営業なので野宿ができます。ただし、LCCの発着ターミナルである第3ターミナル(以下、T3と記載)は完全に24時間開放されていますが、今回野宿をした第1ターミナル(以下、T1 )と第2ターミナル(以下、T2)は夜間に閉鎖されるフロアや出入口などがあり、多少制限があります。
T1は国際線の他、ANAとLCCであるピーチの国内線の発着があります。
- 駅直結第2ターミナル(T2)
国際線、国内線
- T2から徒歩6分第3ターミナル(T3)
LCC発着ターミナル(ジェットスター、春秋航空、チェジュ)
- 駅直結第1ターミナル(T1)
国際線、国内線、(例外的にLCCピーチが発着)
最初に結論を言っておく
T1での空港泊は結構ハード
できればT1は諦めて、最初からT2かT3で場所を探した方がよさそう。
空港泊しようとするのは海外の方が多いので、海外発着便のあるT1とT2は夜間も混雑します。T2はある程度広いことと、ベンチが多くて空いているT3に移動も可能なので、落ち着く場所を吟味する余裕があります。が、ベンチが少ないT1は厳しい。
私が到着した22時頃にすでにベンチは6割方埋まっていました。ただ休んでいるだけでその後ホテル等に移動する人もいますが、23時頃には8割以上埋まり、終電が到着する0時過ぎにはベンチの空きはほぼなく、床に座る人も出始めました。
T1で野宿するのであれば、できれば22時、遅くても23時頃までに到着しておきたい。そして横になりたい場合、周りで床に座らざる得ない人がいるのに、椅子を複数占拠して横になるのはあんまりな感じもあるので、最初からT3に行き、早朝にターミナル連絡バスでT1に戻って来るのがいいかもしれません。(荷物が多い人はしかたがないとして)
T2、T3→T1のターミナル連絡バスの始発は
■ターミナル連絡バス(無料)の始発
第1ターミナル行き | 始発 | → | T1到着 |
---|---|---|---|
第2ターミナル発 | 5:00 | → | 5:10 |
第3ターミナル発 | 5:17 | → | 5:30 |
第3ターミナル発(T2乗り換え) | 5:02 | → | 5:20 |
他のターミナルで夜を明かしてT1に戻って来る場合。この日、T1から最初に出発したのは7:00発のピーチ石垣行きでした。ピーチの場合ですが、搭乗手続きは出発の90分~30分前までなので、5時台のターミナル連絡バスで移動すれば十分間に合うと思います。
T1で野宿か、T2・T3に移動するかの決断は早めに
T間連絡バス(無料) 運行区間 | 運行時間 | 運行間隔 |
---|---|---|
T1⇔T2 | 運休中 | 運休中 |
T1→T3→T2(循環) | 5:10→22:57 | 4~5分間隔 |
終電 | 成田空港駅(T1)→空港第2ビル駅(T2) | 運賃 |
---|---|---|
京成線(平日) | 0:09→0:13 | 150円 |
京成線(土休日) | 0:10→0:12 | 150円 |
JR | 23:42→23:44 | 150円 |
T2やT3に移動する場合、無料のターミナル連絡バスは22:57分が終バスです。その後、料金はかかりますが、ターミナル直結の成田空港駅から京成線かJRで0時頃までは移動できます。
それ以降、終電間際にT1に到着し、座れるような場所がなくて移動したくなった場合、徒歩で移動が可能です。歩くと20分くらいかかるので、ターミナル連絡バスが動いているうちに決断し、移動した方が楽だと思います。
徒歩での移動の仕方はこちらを。夜間はT1中央ビル1階、中央口C1扉から外に出ることができます。
T1での野宿の基礎知識
成田空港駅への終電
今回私は空港に夜着きたい人にぴったりな列車、京成線のイブニングライナーで22:18に成田空港駅に到着しました。
京成上野や日暮里から乗車券1,050円の他、イブニングライナー券450円を購入するだけでスカイライナー車両で空港まで行くことができます。成田空港まで行くイブニングライナーは21時以降3便あります。
京成、JRとも、成田空港駅の改札を出ると、左に←「国内線」、正面に「国際線出発」↑の案内が出ています。
24時間営業のコンビニ
T1で夜中でも開いている店舗はこのローソンだけです。
駅改札から「国際線出発」↑方面に進み、短いエスカレーターを登った所にあります。地上からだと、中央ビル1階からエスカレーターをひとつ下った場所です。(中央ビルの地下1階)
夜間の安全性
夜間も定期的に2人組の警察官が巡回を行っていました。女性1人というのも私以外に普通にいるので、治安面で不安を感じることはありませんでした。ですが、貴重品やスマホの管理はしっかりと。スマホを充電したまま場所を離れるとか、貴重品を見える場所に置いたまま寝るようなことは絶対にやめたほうがいいです。心配な方はコインロッカーに預けるのも手です。
夜間は消灯する
寝てしまったので時間ははっきりと分かりませんが、2時過ぎにふと起きると消灯(写真右)していました。5時にはもう照明が点いていましたが、スマホを見るのは大丈夫でも読書はできないです。
シャワーを浴びたい場合
T1にあるシャワールームは夜間の利用ができません。ターミナルは別になりますが、T2にあるナインアワーズというカプセルホテルのシャワーが24時間利用できます。(1時間1,000円、予約不要)
実際に野宿をしてみた
第1ターミナルで野宿できるのは1階のみ
T1は南ウイング、中央ビル、北ウイングと3つの建物が連なってできています。建物としては駅と連結している地下1階からレストラン街のある5階までありますが、夜間に旅行者が滞在できるのは1階だけとなります。
今回はLCCであるピーチ、7:10発関空行きに搭乗します。最終的に③ビジターサービスセンターで夜を過ごしましたが、成田空港駅に到着して①ピーチカウンター付近(南ウイング)にまず行き、⑤北ウイングまで順に様子を確認してみました。
①国内線ピーチカウンター前
今回は国内線に乗るので、とりあえず南ウイングにある「国内線」方面に行ってみます。
駅から続く廊下を歩き、エスカレーターを上がります。
南ウイング1階、国内線カウンター前に出ました。ピーチの自動チェックイン機もこの辺りにあります。
※全体的に人が多かったため、ベンチの写真については別日の人の少ない時間帯に撮影したものを使用しています。夜間の状況とは違います。
国内線カウンター付近は圧倒的にベンチ不足。20席分くらいしかありません。ターミナルの1番端なのですが、南ウイングの国際線到着口付近もベンチが少ないので、ここまで人が流れて来ています。間に手すりなどはなくて横になれますが、22時の時点で横になるだけのスペースなし。
すべて肘掛なしの青色硬質ベンチ、コンセントなどはありません。
②国際線到着口付近(南ウイング)
国内線カウンターが南の端にあるので、北側に順に歩いて行きます。
南ウイングの中央付近にある国際線到着口ですが、その横にミーティングポイントというベンチが集まっている場所があります。すべて肘掛なしの青色硬質ベンチです。
南ウイングは①国内線ピーチカウンター前とここしかないので、本当に圧倒的にベンチが少ない。
南ウイングミーティングポイントにはいくつか電源があります。立式(USBポートのみ)とテーブル(USB、コンセント)です。
③ビジターサービスセンター(中央ビル)
通路をさらに北に歩いて行きます。
中央ビルに繋がっていて、1階はビジターサービスセンターになっています。
マリオが海外のお客様をお迎え。
T1で夜を明かすとしたら、このビジターサービスセンターがベストかなと思いますが、22時でソファとテーブルはほぼ埋まっていました。人気エリア。
少しだけクッション性のあるソファが4つ。ただし、床に座る人もこの辺りに来るので、1人でソファを占拠しているとかなり目立ちます。
ソファと一体型になっているテーブル(2席×4つ)。寝ないのならコンセントもあるので、こちらでも。
もうひとつ、ビジターサービスセンターにはこのタイプのベンチが2ヶ所あります。黒い座布団的なものはそんなに柔らかさはないのですが、座り心地は悪くありませんでした。コンセントはありません。
結局、私が朝まで過ごしたのはここ。寄りかかれるのでちょっとだけ楽。
④サービスセンター裏(中央ビル)
ビジターサービスセンターの裏にも2ヶ所、少しだけベンチがあります。肘掛なしの青色硬式ベンチですが、静かな場所にあるので少し落ち着くと思います。横になって寝ている人が多かったです。
目立たない場所ですが、メイン通路からあまり離れていないので治安面で不安な感じはなかったです。コンセントはありません。
⑤国際線到着口付近(北ウイング)
中央ビルのビジターサービスセンターをさらに北に進むと北ウイング。こちらにも国際線到着口の横にミーティングポイントがあります。肘掛なしの青色硬式ベンチのみで、USBポートが周りにいくつかあります。
北ウイングの場合、南ウイングに比べるとベンチの数が多いです。だからといって空いてはいませんが、南ウイングにいるよりいくらかマシですね。(国内線カウンターからは離れますが)
こちらも肘掛なしの青色硬式ベンチのみ。
(まとめ)結局どこで過ごすのがいいのか
T1の場合は、どこで過ごすのがいいかというよりも、到着の時間によってすでに場所がない可能性があります。
◆22時くらいまでに到着→場所を探そう。
◆終電間際→諦めて最初からT2かT3で。そっちならシャワー、吉野家で夜食もOK。
その上で、T1のどこで過ごすのがいいかを自分の好みで決めてみました。
1位 ③ビジターサービスセンター(中央ビル)
ここの目立つソファで横になって寝られる人はまあいいですけど、私はテーブルの方をお勧めします。コンセントもあるし、眠くなったら突っ伏して寝られます。
同じエリアで実際私が過ごしたベンチも、そんなに座り心地は悪くありませんでした。
2位 ④サービスセンター裏(中央ビル)
横になるならここ。T1で唯一、メイン通路に面していない場所なので少し落ち着きます。
3位 ⑤国際線到着口付近(北ウイング)
ベンチの数の多さならこちら。椅子は硬いですが、どこか空いている椅子が見つかるかもしれません。
私ならこう行動する(忘備録)
恐らくT1で野宿はもうしないかなと。次回からはT3に直行して5時台のターミナル連絡バスで戻ってこようと思います。
どうしてもT1で野宿する必要があれば、中央ビルのビジターサービスセンターやその周辺で探し、なければ北ウイングの到着口付近で探そうかなと思います。南ウイング、あいつは全く使えない。
それではよい旅を。
■早朝便に乗るためのその他の選択肢
■空港の周りで楽しむ