本当は河口湖と山中湖の観光船に乗って御船印(乗船記念スタンプ的なもの)をもらうことが目的だったんですけど、よく調べていなかったためどちらも運休していました。ですが、この日はお天気も良く、空気も澄んでいて富士山が気持ちよく見える。こんな機会もないと思って富士山の絶景をとことん楽しんできました。
(旅行時期 2022年2月)
高速バスで河口湖へ
今回は秋葉原発の高速バスに乗りました。通常は運賃2,000円(片道)なのですが、WEB限定キャンペーンで1,000円で乗ることができました。秋葉原駅からは1日2便のみですが、バスタ新宿、渋谷マークシティ、東京駅などから大量に高速バスが出ています。(通常であればバスタ新宿からは1日40便)
秋葉原駅東口のヨドバシ前に高速バスのバス停があります。
富士急行バスがやってきました。
この日は42人乗りのバスに10人ほど。座席は事前に指定されますが「お客様が少ないので自由に移動してください」とアナウンスされました。やった!
車内の最後部にトイレがあります。
各座席にUSBポートあり(コンセントはない)。無料Wi-Fiもありました。
河口湖に到着
秋葉原駅東口 10:30発→ 遊覧船・ロープウェイ入口 12:43着
富士急ハイランドを経由し、秋葉原駅から2時間10分で河口湖駅に到着。このバスの終点は河口湖をぐるっと河口湖自然生活館まで行くので、ひとつ先の「遊覧船・ロープウェイ入口」で下車しました。
遊覧船乗場はすぐ。
はい…。前日は祝日で、山中湖の遊覧船白鳥の湖が運航しているのをツイッターで見たので、てっきりどちらも動いているものと勘違いしてしまいました。まあそうですよね。ここで山中湖の方も確認すると、やはりしばらくは土日祝日のみ営業とのこと。そうですか、そうですか。
※2022年4月17日現在、河口湖、山中湖とも遊覧船は毎日運行しています。
本来の予定は遊覧船に乗って御船印をもらうことだったのですが、富士山をじっくり見る旅に変更しました。まあ天気も良いし悪くない。
富士山パノラマロープウェイ
遊覧船乗場のすぐ向かいに富士山パノラマロープウェイとやらがあり、乗ってみることにしました。富士山パノラマというくらいだからきれいなんでしょうねぇ。
昔話カチカチ山の舞台がこの天上山とのことで、ロープウェイにもうさぎが乗っています。
ちなみにもう1台にはたぬきがいます。カチカチ山という昔話ですけど、たぬきが老夫婦のおばあさんを殺害して婆汁にして食べてしまい(!!!?)、おじいさんに相談を受けたうさぎが執拗なやり方でたぬきを成敗するというやや胸クソな内容となっています。太宰治のお伽草子にもカチカチ山をアレンジした話が出て来ます。
ロープウェイは3分で富士見台駅に着きます。展望台の他に茶屋やおみやげ屋などもあります。
まずは茶屋の屋上にある展望台へ。
絶景スポット1ヶ所目「富士山パノラマロープウェイ展望台」
おーお見事ですね。裾野まできれいに見えました。こんなにきれいな富士山を見られるとは来て良かったです。
富士山と反対側に河口湖があります。帰りのロープウェイは河口湖を見ながら下っていきました。
料金とクーポン
往復でロープウェイのチケットを購入(900円)→クーポン提示で810円。
この日は運休でしたが河口湖遊覧船とのセット券もあるので、両方乗る人はセット券を購入した方が少しお得です。ロープウェイ+遊覧船1600円(通常だとロープウェイ往復900円+遊覧船1000円=1900円)になります。
この他、富士急行線や周遊バス等とのセット券もあるので、こちらを参照してください。
河口湖チーズケーキガーデンで休憩
ロープウェイを降りた後は河口湖駅に徒歩で向かいます。が、ロープウェイ乗り場のすぐ近くに美味しそうなお店があって通り過ぎることができず。
店内のショーケースにはチーズケーキが見た感じ15種類以上はならんでいました。ホールだけでなくカットされたものもあって350円~500円くらい。イートインする場合はホットコーヒーが無料でサービスされます。
本来は店内にもイートインスペースがあるそうですが、流行り病の感染防止のため店外の3つのテーブルのみが利用可能でした。
完熟チーズケーキ、濃厚で美味しかった!
ほうとう不動でお昼
ロープウェイから徒歩10分で河口湖駅に到着。途中でニホンザルが道路を歩いてるのに遭遇しました。河口湖駅、バックに富士山がそびえたつ景観が素晴らしすぎるので2ヶ所目の絶景スポットに認定。
もう14時を過ぎているのでお腹が減っています。富士吉田に来ているので吉田のうどんが食べたかったんですけど、駅近のお店がなく、その上だいたい14時前に営業が終了するようでした。(吉田のうどんは小さな個人店がほとんど)
ここは駅前の便利な場所にあって、昼休憩もないお店「ほうとう不動」でお昼をいただくことにしました。
観光バスが来ても対応できそうな広い店内。テーブルには鍋敷きがすでに置いてあって、ほとんどの人がほうとうを食べるのでは。
来ました!具材もたっぷりで汗が出るほど体が温まりました。美味しいです。
富士急行線で下吉田駅に移動
五重塔と富士山との写真であまりに有名な新倉山浅間公園に行こうと思います。最寄駅は下吉田駅。河口湖駅からは4駅、乗車12分です。
下吉田駅、よく見るとすごくおしゃれな駅では。鹿児島の阿久根駅に似た雰囲気。
よく調べたらJR九州の観光列車のデザインでおなじみの水戸岡鋭治氏のデザインでした。阿久根駅に似ているのは当然で、どちらも同じ水戸岡氏デザインです。
開業は1929年ですが、2009年に今の駅舎に生まれ変わっています。
下吉田駅に併設されているブルートレインテラス。かつて東京―西鹿児島(現在の鹿児島中央駅)間を運行していた寝台特急「富士」が展示されています。土日だったら内部の見学ができるみたい。
駅構内には下吉田倶楽部というトレインビューのカフェがあるのですが、このご時世のため休業していて残念。
新倉富士浅間神社にお参り
新倉山浅間公園で富士山を拝むのですが、この公園は新倉富士浅間神社の境内にあるため、まずは神社にお参りします。下吉田駅からほぼ平坦な道を5分で神社の入口、そこから階段を登って5分のところに拝殿があります。
そうです、まずは神社にお参りが先です。
神社の鳥居越しに見る富士山も素敵。ここで写真撮影をしている人も何人かいました。
御神祭は木花咲耶姫命 (このはなさくやひめのみこと)、大山祗命 (おおやまづみのみこと)、瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと)の3柱。創建705年というと1300年以上富士山と共にこの地を守っているんですね。個人の感想ですが明るい雰囲気の中に力強さを感じました。元気が出る。
ご由緒は下記公式サイト等で見て欲しいですけど、武田信虎(信玄の父)が北条氏との戦で新倉山に陣をとり、こちらの神社で祈願をして勝利したというのが興味深い。
縁起のよさそうな素敵な御朱印をいただきました。(初穂料1000円)冬限定の御朱印だそうです。なかなかお参りに行けない家族にも見せて御利益のおすそ分けを。
御朱印は拝殿の隣にある社務所でいただけます。(受付時間 9~16時)
※神社の御朱印はスタンプ集めとは異なり、お参りした神社との縁を結ぶ神聖なものだと考えています。乗船や乗車の記念として御船印と鉄印を集めていますが、それらとは全く意味合いの異なるもので、同列に扱っている訳ではありません。
新倉富士浅間神社公式サイト
新倉山浅間公園最新情報(桜の開花情報等)
富士吉田市観光ガイド
新倉浅間公園で富士山を拝む
ここからはずっと登りです。なんかいろんな動物が住んでいる模様。
ここからはずっと階段です。ふー。398段あって10分くらいかかりました。
距離はありますがゆるやかな坂道を登るルートもあります。
階段は登り切りました。しかし、しかしです、リニューアル工事が完了した展望デッキはさらに上。
展望デッキは向かって右側が入口、そのまま進んで左端が出口の一方通行となっています。
ここを登って行きます。ゆるやかな登りなのでそれほど辛くはない。
完成したばかりのきれいなデッキです。
3ヶ所目の絶景ポイント「新倉浅間公園展望デッキ」
ここはもう万人が認めるポイントでしょう。別にスマホなのでうまくは撮れないですが、何となく雰囲気だけ。実際は素晴らしい眺めで喜びながら撮りました。
展望デッキの奥に進むとこんな眺望。確かにこれで桜が咲いたら最高でしょうな。
神社までの歩道を整備中で工事現場の壁に貼ってありました。どの季節もそれぞれ良いけど桜の時期を見てみたい。
ただ、桜の時期は展望デッキに上がるまでに1時間ほど並び、デッキ上にいられるのは5分とのことです。私は混雑が苦手なので、冬の静かな時期に来て正解だったかもしれません。この日は好きなだけデッキから富士山を眺めることができました。
きれいな富士山を思う存分見られて気分が良い。
この五重塔は富士吉田市戦没者慰霊塔で、戦没した市内出身者1000余柱を祀るため昭和37年に建てられたものです。
最後にあの商店街からの富士山を
下吉田駅から正面の道をひたすらまっすぐ、550mほど進んだところにある「ほんちょう2丁目商店街」ここから見る富士山がSNSで話題になっていたので1度来てみたいと思っていたのでした。
でもきっと加工してあるんだろうなとあまり期待せずに現地へ。ところが…
4ヶ所目の絶景ポイント「ほんちょう2丁目商店街」
これは言葉にならず。きれいというよりも大きすぎて怖い。迫りくる感じがするのです。
畏敬の念というか畏怖という言葉は意味を分かっていても、しっくり来る場面に出会ったことはなかったのですが、今、今の気持ちがまさにそれ。恐ろしいくらいの偉大さ。しばらく体が動きませんでした。
ちょうど道が少しカーブしていて歩道から真正面に富士山が見えるのですが、そのポイント以外で真正面に見ようとすると道路に出るしかなくなり(あとは横断歩道とか)、道路から写真を撮ろうとする人もいるようで注意書きがありました。道路に出るのは危ないのでやめような。
ほんちょう2丁目商店街の絶景ポイント
「本町2丁目」交差点のすぐ手前のあたりがカーブしていて、歩道から安全に、真正面に富士山を眺められます。下吉田駅から徒歩5分くらい(550m)の場所です。
さようなら富士山
下吉田には戻らず、ぶらぶらと月江寺駅まで歩きました。途中の西裏通りから見た富士山もなかなか味があって好きですが、ほんちょう2丁目商店街のように大きく見えないのはなぜ。距離的にはこっちの方が近いのに。赤ちょうちんがあるせいだとは思いますが庶民的で優しい富士山に見えました。いろいろな顔がある。
富士山駅か河口湖駅まで行けば高速バスが20時過ぎまであるんですけど(帰りの予約はしていない)、なんとなく電車で帰りました。最後に月江寺駅から見た富士山。さようなら、また来ます。
月江寺から大月まで乗った富士急行の列車はリサとガスパールでした。
大月からはJRでそのまま新宿まで乗ればいいのですが、節約しようと高尾で京王線に乗り換え。
ついでにレトロな駅前の高尾名店街で夜ご飯を食べて帰りました。電車賃を節約した分は生ビールに変わりました。高尾名店街2階のタカミというお店です。
いつでも行ける、日帰りでも行けるという場所には意外と行かないもので、そんな近場にこんなに大きな富士山が見える場所があるということに驚きました。以前に1人で富士山北口浅間神社にお参りに来たことはあったのですが、その時は富士山はよく見えませんでした。
今回、いろんな場所できれいな富士山を見ましたが、ほんちょう2丁目商店街から見た富士山の怖さ。いや偉大さから来る怖さなんですけど、あんな気持ちになったのは初めてでした。そしてまた別の場所から見るといつもの優しい富士山が見えたりして、なんか生きている感じがしますよね。
高速バスが安いのでという単なる思いつきで旅にでましたが、遊覧船に乗れなかったのは結果として良かったのかもしれません。こんなに素晴らしい富士山はいつ行っても見られる訳でもなし、とても良いタイミングだったと思います。(とはいえ遊覧船も近いうちにリベンジしたいです!)
では、楽しい旅を。
おこづかい帳
高速バス(行き) | 1000 |
富士山パノラマロープウェイ | 810 |
ランチ(ほうとう不動) | 1100 |
河口湖チーズケーキガーデン | 500 |
御朱印 | 1000 |
夕飯 | 2000 |
電車(帰り) | 1940 |
その他(みやげや雑費) | 2500 |
合計 | 約11,000円 |