東京湾アクアラインのパーキングエリア「海ほたる」に高速バスで行ってきました。東京湾の中に浮かんでいますし、高速道路なので公共交通機関では行けない場所なのだろうと勝手に思っていましたが、高速バスのバス停があるので車がなくても行くことができます。1人で行っても十二分に楽しめたので、過ごし方の他、公共交通機関での行き方や安く行く方法などもまとめてみました。
(旅行時期:2022年10・12月)
高速バスでの行き方
JR川崎駅東口(東口22番乗り場)→(浮島町BT)→海ほたる→→(木更津駅)
運賃1,100円 (予約不要)
Suica、PASMO利用可(TBS:東京湾横断道路サービスは現金のみ)
川崎木更津線時刻表(川崎鶴見臨港バス公式サイト)
JR川崎駅東口から木更津行きの高速バスに乗車すると、渋滞がなければ乗車時間44分で海ほたるに到着します。東京湾アクアラインを通って木更津まで行く高速バスは、他に東京駅など複数個所から出ていますが、海ほたるで停車するのは川崎駅から出ている高速バスだけです。
(行き)平日は6便、土日祝は10便、(帰り)平日は7便、土日祝は11便あります。
また、川崎駅東口から出る高速バスであっても、朝や夜は海ほたるに停車しないため、事前に時刻表をよく確認してください。
(行き)JR川崎駅東口→海ほたるレポ
JR川崎駅東口から出発

JR川崎駅に到着しました。中央北改札もしくは中央南改札を出ます。

中央東口を出て、東口バスターミナルに向かいます。海ほたるへ行く高速バスは22番バス停から発車します。


東口22番バス停はスタバ(川崎モアーズ店)の前あたり。
この時は小湊鉄道のバスでしたが、時間帯によって日東交通、川崎鶴見臨港バス、東京湾横断道路サービス(TBS)の4社により運行しています。TBSのバス以外はSuicaやPASMOが利用できます。
この高速バスは予約ができないので、普通に来たバスに乗り込みます。

川崎の工場地帯を走って行きます。
浮島バスターミナルに途中停車

途中、アクアラインに入る前に1ヶ所だけバス停に停車します。
後の項目で詳しく書きますが、浮島バスターミナルまでは路線バスでも来ることができ、このバス停から高速バスに乗車すると少し節約できます。この時も、浮島町BTから乗ってきた人が1人いました。
近くには浮島町公園という羽田空港の飛行機の離着陸が間近に見られる場所があるので、行き帰りのどちらかを路線バスにして寄り道するといいかもしれません。

浮島町バスターミナルを出ると、すぐに東京湾アクアラインに入ります。ここからは渋滞がなければ14分で海ほたるに着きます。

小湊鉄道のバスは降車ボタンが付いていて、次のバス停が海ほたるという案内があってすぐに押しましたが、押す必要はないみたいです。音とライトは付くのですが、押してしばらくすると私が押した停車ボタンが静かに消されました。確かに降車ボタンを押せと言うアナウンスはなかったので必ず停車するのかもしれません。
海ほたるに到着

海ほたるに到着しました。アクアラインが渋滞していて10分遅れで到着。
この日は日曜日だったのですが、海ほたるで下車した人は8人いました。バスで海ほたるに行く人なんてそうはいないだろうと思っていたのですが、意外といてびっくり。
到着したらまず帰りのバスの確認を

到着したら、まず帰りのバス停(川崎駅行き)の場所と時刻を確認した方が安心だと思います。終バスが意外と早く、逃すとタクシーを呼ぶかヒッチハイクになるので。

川崎行きのバス停は建物の中を通り抜けた反対側にあります。

わかりやすく案内表示があるので迷わないと思います。


1階建物を通り抜けると、左の方に高速バスのバス停があることを確認。

今回、海ほたるへの到着は12:14の予定が渋滞で12:25頃となり、最初は13:16のバスで帰ろうかと考えていたのですが、意外と楽しめる場所も多くて結局14:46のバスで帰りました。
川崎駅行きの最終バスは(平日)17:16、(土日祝)18:21なので、夕飯や夜景を楽しむのはちょっと難しいかもしれません。
海ほたるで楽しく過ごす(1人で)
施設の構造

5階 | 商業施設、展望デッキ(全方面) |
4階 | 商業施設、展望デッキ(千葉側) |
3階 | 駐車場 |
2階 | 駐車場 |
1階 | 駐車場、バス停、展望広場(羽田側) |
海ほたるは5階建ての建物で、商業施設や展望デッキなどは主に4,5階にあります。

1階の中央にあるエスカレーターホール。5階までエスカレーターを使って移動できます。
展望デッキ(5階)

まずは中央エスカレーターで最上階の5階に上がってみました。海の中に浮かんでいるので当たり前ですが、周りが360℃海なので気持ちが良いです。

5階は建物を1周するように屋外デッキがあります。両サイドのデッキには海側を向いてベンチが並んでいるので、4,5階でテイクアウトしたものをこちらで食べている人もいました。

時間帯や季節によっては太陽の光で暑いし眩しいかもしれないですが、南側のデッキは羽田空港に降り立つ飛行機や富士山が見えます。
こういう気持ちのよい場所でぼんやりするだけでも来る価値がありました。
展望広場(1階)

上から1階の海沿いに広場があるのが見えたので、せっかく5階まで来たのですが外階段で1階まで降りてみました。5階の羽田側展望デッキから左右の外階段を使って1階に降りることができます。

広々と開放的な場所。上がるのが面倒だからか、この広場に降りる人はあまりいなかったのですが、1階の駐車場を歩いて建物中央のエスカレーターホールまで行けるので大丈夫です。

広場には巨大なオブジェ。これはアクアラインの海底トンネルを掘る時に使われた実物のカッターフェイスです。
カッターフェイスの直径は14.14mあり、当時としては世界最大規模。シールドマシンと呼ばれる掘削装置を使って海底を掘り進めていくのですが、カッターフェイスはシールドマシンの先端に搭載する刃の部分になります。シールドマシンを8基使い、2年かけて川崎と海ほたるを繋ぐ全長9.5㎞の2本のトンネルを掘ったそうです。開通は1997年なので、もう25年以上前なんですね。

向こうに見える船の帆のような建物は風の塔。東京湾アクアラインの換気をするための施設です。
1階には椅子がないのが難点ですが、あんまり人が来ないので静かに過ごせます。

建物の南側を進むと駐車場に出るので、歩道を通って1階のエスカレーターホールに戻ることができます。

車が行き来していて危ないので、必ず歩道を歩くようにしましょう。
東展望デッキ(4,5階)

もう1度エスカレーターを上がって4階へ。今度は房総半島側の眺望を見てみます。

海ほたるから房総半島へは地下トンネルではなく東京アクアブリッジという橋で繋がっています。羽田側の海や飛行機の眺めもいいですが、まっすぐに伸びる巨大な橋が真正面に見られて圧巻。高速道路らしい風景で、海ほたるに来たら必見の場所のように思います。

なんか恋人の鐘的なものも。しあわせの鐘と言うようです。
何か食べよう
海ほたるにはレストランが4店舗、フードコート内に7店舗の飲食店があります。その他に、スタバなどのテイクアウト店、お土産店、コンビニなどがあります。

5階のフードコートに行ってみました。
2回とも日曜日に行ったのですが、実は1回目に行った時はレストランもフードコートも混雑しすぎていたため諦めました。これは2度目の訪問時です。

フードコートにある7店舗はご覧のラインナップ。海ほたるは東京湾の真ん中にある人工島ですが、住所としては千葉県。とんぎゅう以外は木更津市の特産品であるアサリを使ったメニューがあり、ご当地感があります。チェーン店のゴーゴーカレーにもあさりカレーと言う限定メニューがあって、これもいつか食べてみたい。

やっぱり食べるべきはアサリかなと思って、フードコートの「ち~ば丼」というお店へ。
あさり丼(海苔の味噌汁付きで1,100円)にしました。海鮮丼などもありますが、刺身系は房総半島に行った時に食べることにしましょう。
ごぼうやネギと一緒にあさりを煮込んであるのですが、ほどよい甘辛さでご飯が進みました。佃煮みたな感じだと苦手だと思ったのですが、意外とあっさり。後から気付いたのですが、貝汁(600円)を頼んでいる人を見ると丼のような器にあさりがどっさり。あさり丼単品と貝汁にしたらよかったかな。


こちらは4階にある房の駅であさりコロッケとピーナッツスムージーをテイクアウト。
房の駅自体は秋葉原や千葉県内に複数店舗があるおなじみの千葉県物産店なのですが、海を見ながら食べると格別な気がしました。

4階は海沿いの両サイド(室内)に無料の休憩スペースがあり、各店でテイクアウトした商品を食べられるようになっています。

千葉と言えばマックスコーヒー。今でこそ東日本で広く販売されていますが、元々は千葉、茨城、栃木の限定商品。練乳入りなので結構甘い。アイスがあるのは知らなかった。(4階のお土産屋で購入)

4階にあるスタバにて。写真が上手く撮れないので伝わらないと思いますが、東京近郊で海と飛行機、富士山を眺められるスタバっていうのもそんなにないと思います。(座席は施設各店舗共用)




レストランは3店舗、海鮮のお店と洋食屋さん、回転寿司も。1階にはさっと食べられるそばうどん屋(写真右下、基本立ち食いですがテーブルもあり)がありました。
足湯もある

無料の足湯。フードコートは大混雑でも足湯は空いてました。海の見える窓際に足湯があります。
海ほたるを知る「うみめがね」

展示と映像で海ほたるのことを知ることができる小さな施設がありました。人がいたので写真はないですが、海の中を歩いているようなトンネルがあったり、視覚的にも幻想的で楽しめる場所でした。海底の地盤が軟弱で地盤改良が必要だったり、東京湾を行き来する船舶の多さも工事が進まない原因となったりと困難を乗り越えて出来上がったことがわかります。アクアラインを走る高速バスは1日500便近くあるらしく、近くなったことで通勤や通学での利用も多いようです。
羽田空港の飛行機は見えるのか

羽田空港までは8㎞ほど離れているので、そんなに大きくは見えないですが、着陸予定で高度を下げている飛行機は航空会社の判別ができました。

これはスカイマークですね。

よく見ると、D滑走路から飛び立つ飛行機もなんとか見えました。
飛行機を見るのであれば別にもっと適した場所がありますが、ぼんやり眺める分には楽しいです。
海ほたるのキャラクター


海ほたるにもゆるキャラが存在するようで、遊びに来ていたちびっこ達に人気でした。海ほたるくん(画像左)は動く状態の完全体だからいいけど、海ほたるちゃん(画像右)は手足がないまま目立つ場所に展示されててちょっと引きました…。グッズも売られています。
(帰り)海ほたるから高速バスに乗車


川崎駅方面のバス停へ。
日曜日に2回行きましたが、どちらも帰りのバスは10分くらい遅れて到着しました。アクアラインは渋滞が多いので仕方ないと思います。乗車するとすぐに「東京湾アクアラインが渋滞のため、絶対に遅延します」とアナウンスがありました。「絶対に」をものすごく力強く言っていて笑ってしまった。
予約はできず、満席の場合は乗車できないのですが、乗車率は半分もいかないくらいで余裕で好きな席が選べました。
海ほたるから次の浮島町BTまで通常なら14分なのですが、渋滞のため25分ほどかかりました。その後は順調でしたが、結局海ほたるから川崎駅まで1時間10分(通常は44分)くらいかかってしまいました。休日の渋滞は慢性的だと思うので、考慮して予定を立てた方がいいと思います。
少し交通費を安くするには
【高速バス】川崎駅東口→海ほたる 1,100円 (乗車44分)
【路線バス】川崎駅前→浮島町BT 220円(乗車39分)+
【高速バス】浮島町BT→海ほたる 630円(乗車14分)
合計 850円
高速バスは川崎駅東口⇔浮島町BT⇔海ほたると停車しますが、川崎駅の次に停車する浮島町バスターミナルまでは路線バスで行くことができます。
※高速バスは満席の場合は乗車できません。混むことはないと思いますが、始発の川崎駅東口から乗車した方が確実だと思います。


路線バスの場合、16番乗り場から出る臨港バス「浮島町バスターミナル行き」に乗車します。

終点の浮島町バスターミナルで下車し、木更津行きの高速バスに乗り換えます。高速バスの乗り場はバス待合所のすぐ前です。
バス待合所にはトイレや自販機が設置されています。

帰りに利用する場合、浮島町バスターミナルから川崎駅行きのバスは2番乗り場から発車します。

川崎駅⇔浮島町バスターミナル間の路線バスは、朝と夕方以降は本数が多いですが、土日の昼は1時間に1~2本程度です。もし浮島町BTで時間ができたら、近くの浮島町公園(徒歩5分くらい)に行くと羽田空港へ離着陸する飛行機が間近で見られます。飛行機好きな方は是非。
注意点や感想など
2時間の滞在ではちょっと足りないと思うほど楽しく過ごせました。バスの時刻さえきちんと確認しておけばふらっと行ってみても大丈夫ですし、海を見ながらぼんやりしたらすごいストレス発散になりました。
注意点は高速バスの時刻をしっかりと調べておくということ。終バスが意外と早いので、乗り遅れないように気をつけた方がいいと思います。また、東京湾アクアラインは渋滞が多いので時間に余裕を持っていた方がいいです。1時間近い遅延もあるそうです。
◆まわり方
①4,5階で食べたいものを食べる
②4,5階の展望デッキを回る
③ドリンクを買って4階の無料休憩エリアで海を見ながらぼんやり
④5階羽田側デッキから外階段で1階広場へ(カッターフェイス見学や羽田への飛行機を見る)
⑤バス停へ
◆次に行ったら食べたいもの(自分用メモ)
あさりやcafeのあさりまん(5階フードコート)
シーフェアリーのあさりたこ焼き(4階)
ゴーゴーカレーのあさりカレー(5階フードコート)
それではよい旅を。