鹿児島からの帰路、本来ならば飛行機で東京にぴゅーんと飛べば良いものを、前から乗りたかったフェリーさんふらわあに乗ってきました。
「さんふらわあ きりしま」は2018年に就航したピカピカフェリー(新造船)なのと、船内にはレストランなどもあって乗る人を楽しませようという心意気の船らしいのでとても楽しみにしていました。(ここしばらく自販機だけの簡易フェリーが多くて、まあそれはそれで好きなんだけど)
ところで西日本のさんふらわあは以下の3航路があり、それぞれ2隻のフェリーが就航しています。
・大阪⇔別府 あいぼり、こばると
・神戸⇔大分 ごーるど、ぱーる
・大阪⇔志布志(鹿児島)さつま、きりしま
今回は鹿児島の志布志港から大阪南港までをさんふらわあ きりしまで旅をしてきたので、乗り方や気付いた点などをまとめてみました。
スケジュール
私は車両や自転車などはなく、いつものように徒歩での乗船。この日は火曜日だったけど、曜日によってスケジュールが大きく変わるのでよくご確認を(特に日曜は志布志港出航が17:00と早い)
■直行バス | |
鹿児島中央駅発 | 14:40 |
志布志港着 | 16:33 |
■フェリー | |
乗船手続き開始 | 16:00 |
乗船開始 | 17:00 |
志布志港発 | 17:55 |
大阪南港着 | 翌7:40 |
※ネット予約の場合は14:30から自動チェックイン機が利用可。
志布志港への行き方
【方法1】鹿児島中央駅から高速シャトルバス「さんふらわあライナー」に乗る
さんふらわあの乗船場所である志布志港フェリーターミナルは鹿児島といっても東の端、鹿児島の中心地である鹿児島中央駅付近からは100㎞ほど離れています。
公共交通機関を乗り継いで行こうとすると不便な場所なので、素直にさんふらあライナーに乗るのが手っ取り早い。これだとフェリー乗り場の目の前まで乗せてくれるので楽です。通常価格は1900円ですが、私が乗った時はありがたいことにさんふらわあの乗客は無料というキャンペーン中でした。(2023年3月末までキャンペーン延長!!要事前予約)

さんふらわあライナーの乗り場は「鹿児島中駅東口の8番乗場」フェリーの出航に合わせて1日1便のみ。

ほぼ定刻に到着。このバスは南埠頭(屋久島や種子島の高速船ターミナル)を経由して鹿児島中央駅にやってきて、その後は志布志港フェリーターミナルまで直行します。
さんふらわあのサイトには「さんふらわあの予約番号を伝えて乗車」となっていたけど、運転士さんが予約名簿を持っており、名前の確認だけで乗車できました。

フェリー運賃自体がGOTOや諸々のキャンペーンで安いし混雑するのかと思いきや、私の他に3名だけ。車内にトイレはなく、約2時間の乗車でトイレ休憩もないので乗車前に行くのが必須。
(※2021年2月1日より国分PAで10分間のトイレ休憩新設。その分志布志港到着が10分遅くなります)

高速道路は錦江湾を沿うように進み、いろんな角度から桜島を眺めることができました。なんか名残惜しい…。

途中休憩などもなく2時間走り続け、無事に志布志港に到着。乗船手続きをする旅客待合所の真ん前まで運んでくれるので本当に楽。
【方法2】路線バスで行く場合
鹿児島市内→(バス)→鴨池港→(フェリー)→垂水港→(バス)→志布志港入口→(※バス)→志布志港
まず鹿児島市内から路線バスと垂水フェリーに乗って「垂水港」まで行きます。垂水港から鹿屋を経由して「志布志港入口」まで行く路線バスは1時間に1本程度。
※13:46に垂水港を出るバスのみ、志布志港入口で志布志港(フェリーターミナル)まで行くバスに接続。志布志港入口バス停からフェリーターミナルまで歩く場合は25分かかります(約3㎞)。
垂水や鹿屋にいるのであればこの路線バスに乗ることになるけど、鹿児島市内にいるのであればさんふらわあライナーに乗った方が断然便利だと思います。
乗船手続き

最初にやるのは乗船手続き。概ね出航の2時間前から窓口が開きます。
私はネットから予約したので予約番号などが書かれたメールをすぐ確認できるようにしていたけど、窓口では名前をフルネームで伝えるだけで受付できました。電話で予約した人や当日窓口で乗船券を購入する人は乗船名簿(窓口付近に置いてある)に必要事項を記入して提出します。



窓口で乗船券とカードキーを受け取ります。1番安いツーリスト(絨毯敷きの大部屋)であっても大部屋に入るドアに鍵がかかっているのでカードキーが必要。

本来ならばネット予約の場合は自動チェックイン機も使えるらしいけど、GOTOなどもあるため窓口受付だけになっていました。

ターミナル内には昔ながらのお土産屋さんが2軒入っていたけど、飲み物やパンなどは少し取り扱っている程度。フェリー内の売店の方が取り扱い商品は多かったです。
志布志港周辺にはコンビニやスーパーはないので、フェリー内のレストランを利用せずに節約するのであれば、鹿児島中央駅付近で買って持ち込んだ方が選択肢が広いと思います。
いよいよフェリーに乗船
出航1時間前になって徒歩の乗客の乗船が始まりました。

フェリーの前にお約束の。志布志市とさんふらわあがSNSに載せて欲しそうだったのでツイッターに投稿しました。

徒歩で乗り込んだ先はフェリーの4階、そこからエレベーターに乗ってレセプションのある6階に上がります。要所要所に係員がいて誘導してくれます。

なんか近未来都市かと思ってしまいました。それくらいきれいな船。
船内は8階建て、内部はこんな構造です。
8階 | 客室 |
7階 | 展望風呂、客室 |
6階 | 受付、売店、レストラン、キッズルーム、ゲーム、客室 |
5階 | 車両甲板 |
4階 | 乗下船口、車両甲板 |
3階 | 車両甲板 |
2階 | 車両甲板 |
1階 | 車両甲板 |
客室(プライベートシングル)
6階まで上がるとまた別の係員が待機していて、部屋の場所を案内してくれました。私が予約したプライベートシングルの部屋はひとつ上の7階。
部屋はスイート、デラックスというホテルのような部屋(いずれも1室2名以上)もあるけど、1人で利用できる部屋はこちら。比較のために繁忙期以外に利用できる基本割引徒歩プラン料金(片道、2020年当時の料金)を記載してみました。運賃は四半期ごとに変動するので参考まで。
参考運賃 | |||
① | スーペリア | 個室 | 17,720円 |
② | プライベートシングル | 半個室(今回利用!) | 12,630円 |
③ | プライベートベッド | カーテン付き2段ベッド | 11,710円 |
④ | ツーリスト | 大部屋雑魚寝、カーテン仕切りはあり | 8,660円 |
TV | タオル | 歯ブラシ | 寝巻 | スリッパ | コンセント | ||
① | スーペリア | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
② | プライベートシングル | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
③ | プライベートベッド | ○ | ○ | ○ | × | × | ○ |
④ | ツーリスト | ×(※) | × | × | × | × | ○(※) |
※補足 ④のTVは大部屋内に1台あり、コンセントは個々の枕元にあり。③、④のスリッパは感染症予防ため2021年2月より撤去。


今夜の私の部屋はプライベートシングル。チケットには「部屋番号7702 席番号6」と書かれています。7702号室のドアをカードキーで開けて入ると、中に7つの部屋。私はそのうちの6という部屋が割り当てられていました。
それぞれの部屋は完全個室ではなくアコーディオンカーテンで仕切られています。中から施錠できるけど外鍵はありません。(貴重品の管理に注意)


ベッド幅が思ったよりは広くてテレビも付いています。ただし大きな荷物を置く場所はありませんでした。個室前の通路に置いてもいいのかな。私はテレビ上の細長い棚に荷物(リュック)をなんとか置いたけど。

さんふらわあオリジナルタオルと歯ブラシ、ティッシュペーパー、スリッパの用意がありました。ゴミ箱と靴べらも。スリッパは2021年2月以降は使い捨てのものが用意されているそうです。
ベッドメイクはほぼ済んでいたけれど、もう1枚畳んだシーツが置いてあり、掛布団の下に敷いて端を掛布団の上に折り返して使いました。(掛布団カバーがないので恐らくこういう使い方で合っていると思う)

枕元にはテレビのリモコンとイヤホン。コンセントが1つあるのでスマホの充電はここで。スピーカーからテレビの音声が聞こえるようになっているけど、周りへの迷惑も考えてイヤホン利用が賢明。

テレビは寝ながら見られるように枕側に画面を向けることができました。地上波とBSの他に、フェリーの船外映像や現在地を示す画像も。
ベッドはふっかふかとまではいかないまでも幅も十分にあり、枕も大きめのもので寝心地は良かったです。(ネカフェでもぐっすり眠れる人の感想を聞いても参考にならないとは思いますが)

中からは簡単な感じだけど一応施錠ができました。
レストラン(夕飯)
さんふらわあきりしまにはレストランがあって、朝夕ともにバイキングスタイルでの営業でした。ただし営業時間が短いので時間を気にかけていた方がいいです。この時期は乗船人数自体を少なくしていたためレストランの混雑はありませんでした。
夕食 | 2,000円 | 18:00~20:00 |
朝食 | 620円 | 6:00~7:00 |
※曜日によってフェリーの運航時間が異なり、レストランの営業時間も変わります。


レストラン入口前にある券売機でバイキングチケットを購入。夕飯の場合は18:00に入場開始なので、係員にチケットを渡して入場します。
※この時は人が少なかったから案内はなかったけど、おしぼりなどで席を確保してから料理を取りに行った方が安心かもしれません。
他にテイクアウト商品もあるけど、こちらを購入の場合はレストランには入場できず、他の共用スペースや自室で食べることになります。

2000円ってちょっと高いかなとも思ったんだけど、和洋中と揃っていてメニューは多く、フルーツやデザートもあったので満足できました。

特にお刺身。私は鹿児島旅行中にカンパチを食べることができなかったんだけど、なんとさんふらわあのレストランで出会えるなんて。
あとは枕崎ぶえん鰹(一本釣りした鰹を船上で血抜きして急速冷凍したもの)や大分の郷土料理りゅうきゅう(アジ、サバなどの切り身を醤油やみりんなどで漬け込んだもの)もあって美味しくいただきました。
旬を取り入れたメニューとのことで乗るたびに楽しめるようです。

ケーキやアイスクリーム、フルーツも。

ソフトドリンクは無料。コーヒーやジュース類、お茶がありました。左端は有料の生ビールサーバー。

お酒は有料。生ビールサーバー(500円)の他、お酒専用カウンターがあって焼酎各種(240円~)、日本酒(250円~)、ワイン(ハーフボトル840円)など。
あとはレストラン内に缶ビールや缶酎ハイの自販機がありました。キリン一番絞り350mlで230円、氷結350ml170円なので標準価格だと思います。

※バイキングを利用しない人はレストラン内に立ち入りできません。
テイクアウトはカレーセット700円、ボロネーゼセット600円などがあって、共用スペースのテーブルで食べている人がいました。共用スペースにも酒の自販機があります。
節約したい人はコンビニやスーパーなどで購入したものを船内に持ち込むのも可。
レストラン(朝食)

朝も同じくレストランでバイキング。朝は和洋食の用意がありました。

納豆にパン、めちゃ和洋折衷なチョイスになってしまった。

海が見えるカウンター席が多くあって、朝日を眺めながら朝食を食べられるのでとても気分が良かったです。夕食は持ち込みやテイクアウトで節約してという場合でも、朝食はレストランで食べるのをお勧めします。

朝はあんまり食べないという人はレセプションでホットコーヒーとパンを売っていました。
展望風呂とシャワー室
展望風呂はいつでも入れる訳ではなく、夜は乗船後~21:30、朝は6:00~7:30まで。シャワー室は乗船中はいつでも利用可。
湯船 | ○ | 水風呂 | × |
露天風呂 | × | シャワー室 | ○ |
サウナ | × | 鍵付きロッカー | ○ |
タオル | 販売のみ※ | 綿棒 | ○ |
バスタオル | 販売のみ | コットン | ○ |
シャンプー | ○ | 髪ゴム | ○ |
コンディショナー | ○ | メイク落とし | × |
ボディソープ | ○ | 化粧品 | × |
ドライヤー | ○ | くし | × |
※ツーリスト(じゅうたん大部屋)以外はアメニティとして支給あり

フェリーでの楽しみのひとつはお風呂。入口に混雑状況が書いてあったけど、そもそも女性の乗客は少なく、スーペリア以上の良いお部屋はシャワー付きなこともあるせいか貸切状態でした。

洗い場はカランが10か所以上あり、乗船している女性が一斉に入浴しても大丈夫だと思います。各カランにはクラシエのシャンプー、コンディショナー、ボディソープ。

洗い場の裏側に湯船があります。日が沈んでからだと外が真っ暗なので、早めに乗船して海を眺めながらひとっ風呂浴びて、翌朝にも朝日を見ながらお湯に浸かるのが良いと思います。
サウナと水風呂はなかったですね。翌朝には大阪港に到着してしまうので風呂に入れる時間も短いですし、丸1日乗船するようなフェリーでないとサウナは難しいですよね。

脱衣場には鍵付きのロッカー(無料)があります。



ドライヤーは4台。壁に設置されているけど例のよわよわタイプではなく、威力があって普通に使いやすいものでした。脱衣所のドライヤーが万が一空いてなかったとしても、トイレのパウダールームにも何台か設置されていました。
あとは無料のアメニティとしてコットンと綿棒のセット、髪ゴムがありました。

シャワー室は3室設置。こちらは乗船中であればいつでも利用できます。
その他の設備

売店営業時間: 乗船開始~21:00、朝6:00~7:30
売店は結構広い。食べ物飲み物だけでなく、日用雑貨や鹿児島、大阪のお土産、さんふらわあのグッズなども。

ランドリーの設置がありました。洗濯機は5㎏の容量のものが3台、料金は300円。洗剤は自動投入されます。乾燥器は30分100円。

スマホの充電器を忘れた人はスマホ充電ステーション(100円)があります。公衆電話もあります。

小さいけれどゲームコーナーがありました。遊んでいる人は見なかったけど。あと利用者がいたので写真はないけどキッズルームもありました。
デッキに出てみた

デッキに出てみるとフェリーの巨大さがよくわかります。そして海はさらにでっかくて怖い、けれども雄大で景色はむちゃくちゃ素晴らしいです。

私は朝日を眺めて不覚にも感動してしまいました。フェリーに乗った者だけが見られる素晴らしい日の出。

良いよねー。この写真見たらまた乗りたくなってきました。


夜は風が強くてデッキが閉鎖されていました。星空を見られなくて残念。
大阪南港に到着

定刻の7:40に大阪南港に到着。到着しても下船準備などがあって実際に下船できたのは8:00でした。

別府からのさんふらわあはターミナル直結だけど、志布志航路はバスに乗ってターミナルへ。乗船口にある建物を出ると目の前にバスが。
このデザインかわいいな。鹿児島から志布志港のさんふらわあライナーもこのデザインのバスで走って欲しいです。

バスはほんの数分でターミナルビルに到着。大阪南港にある乗船手続きカウンターを横目に通り過ぎました。こちらは港に単体でターミナルがあるのではなく、駅やオフィスビルと直結しているので飲食店も多くて便利そう。

海に面したオフィスビルの前はベンチなども多く、散策できるようになっていました。奥がさっき乗ってきたきりしま、手前は大阪と別府港を結ぶさんふらわあ こばると。こっちもいつか乗ってみたいな。
このターミナルは大阪メトロのニュートラム「トレードセンター前駅」に直結していて、大阪梅田エリアまでは乗り継ぎしながらも30分ほどで着きます。堺方面にはバスが出ていて、私はそれに乗って堺市役所の展望ルームから仁徳天皇陵を見て、関空から帰りました。
注意点やアドバイス
乗船手続きは出航の1時間前までに
フェリーは飛行機に乗るのと同じような時間感覚いると良いと思います。チェックイン(乗船手続き)が必要になるのと、あまりギリギリだと出航準備に入ってしまって乗れなくなる可能性もあるので、遅くとも乗船の1時間前までにやっておくとよいと思います。(出航30分前を過ぎると乗船できないことがあると公式サイトに記載あり)
乗船開始が出航の約1時間前で、乗船したらすぐに展望風呂にも入れるし、デッキに出て海を眺めることもできるし、楽しむ時間もそれだけ増えます。
貴重品の管理
私の泊まったプライベートシングルの部屋もそうだけど、個室以外の部屋の場合は貴重品の管理をしっかりとしましょう。


財布などの小物は無料の貴重品ロッカーがあります。大きいものは100円返却式のロッカーがあるのでそこに。
私はロッカーに荷物を預けたことをうっかり忘れて船を下りてしまう危険が大きいため、小さい斜め掛けバッグに貴重品を入れて常に持ち歩いていました。風呂にも鍵付きの無料ロッカーがあったので事足りました。
現金を用意しておくこと
このフェリー内では売店もレストランも自販機もあるので、特に持ち込まなくてもなんでも買えますが、すべて現金しか使えないので注意。
無料Wi-Fi
あるんだけど遅いし不安定だったのでほぼ使いませんでした。「天候、海象によって不安定になったり中断することがある」とホームページに記載されていたので、乗船当日の状況でまた違うのかもしれません。Wi-Fiを利用しない場合、自分のスマホは陸に近い場所以外は長らく圏外でした。
船内専用のエンターテインメントSSQ(SunFlower Smart QUEST)サービスというのもあって、自分のスマホで映画(約100タイトル)が楽しめるらしいです。

持っていくと便利なもの
①大きめのタオル ー支給される薄いタオル1枚で事足りる人はいいけど、髪が長かったりするとちょっときつい。売店でバスタオルを売ってる(500円くらい)けど、わざわざ買うよりスポーツタオルなどを持参した方がよいと思います。レンタルタオルはありません。
②寛ぐための服 -高い部屋以外は寝巻の用意がないので、寝巻にもなって、レストランや風呂に行く時などでも大丈夫な楽な服を持って行くといいと思います。私はいつも上は薄手のカットソー、下はユニクロの薄手の7分丈パンツを持って行っています。
1人用個室は早めに予約を
予約状況を見ると、スーペリアとプライベートシングルは満席でした。個室は部屋数が限られているし、予算が許せば他人を気にせず過ごしたいと思う人も多いと思うので予約は早めにした方がいいと思います。ちなみに、空いていれば当日差額を払って部屋をアップグレードすることも可能。
WEB予約は乗船当日の14時まで可
WEB予約の方が予約内容がメールされてきたりと安心感があるけど、WEB予約は乗船日の3ヶ月前から乗船当日の14時まで可能。
相部屋で女性への配慮はあるのか
カーテン付き2段ベッドの相部屋(プライベートベッド)と1番安い絨毯敷きの大部屋(ツーリスト)にはレディースルームの設置があり、予約の時に選べるようになっていました。
相部屋といっても誰でも自由に出入りできる訳ではなく、それぞれの相部屋の入口はルームキーで施錠されているので安心感は高いと思います。(レディースルームの設置があっても相部屋だと入口ドアに施錠できないフェリーも結構ある)
それと大抵の国内フェリーがそうだけと思いますが、レディースルームが仮に満席だとしても、可能な限りは性別で部屋を分けてくれると思います。(公式サイトのQ&Aに可能な限りブロック分けすると記載あり)
船の揺れは
今回は快晴だけど夜中は強風でデッキが閉鎖されていました。ですけど、まあまあ揺れているのは感じるものの、気分が悪くなっているような人も見かけず、比較的穏やかだったのでは。それでも湯船につかっていると右へ左へと湯が動いて時折ざっぶーんと溢れていました。
瀬戸内海などの普段から穏やかな内海とは違うことと、さらに海が荒れている時には当然揺れは激しくなると思うので、船酔いしやすい人は酔い止めを飲んでおいた方がいいと思います。(船内の売店で売ってます)
運賃について(片道、徒歩乗船)
少しでも安くするためには
①期間限定キャンペーン
さんふらわあはよくキャンペーンをやっているので、フェリーさんふらわあ公式サイトのトップページやツイッターなどで情報を得ておくといいと思います。
参考までに、今公式サイトを見てみたら大阪⇔志布志航路で片道5000円~、0泊往復で5500円~のキャンペーンの案内が出ていました。(※2021年10月で終了しています)
志布志港⇔鹿児島市内への高速バス(志布志ライナー)の無料キャンペーンは2023年3月末まで延長中です。
②各種割引
◆WEB割引10%(2022年7月より適用)
乗船当日14時までWEB予約できます。お盆などの繁忙期(C,D期間)は割引がありません。
◆学割10%(2022年7月より適用)
電話予約のみ。通年利用できます。
※2022年7月より各種割引、料金制度が大きく変わります。詳しくは以下の公式サイトリンクを参照ください。
ちなみに今回の運賃
今回は志布志市の補助を受けたキャンペーンがあり、その上GOTOも併用できたのでかなりお得な価格でした。1番安い等級であれば3,990円だったのでよい時期に利用できたと思います。
等級:プライベートシングル
通常運賃12,630円 → 志布志割(一律2,660円引き)= 9,970円
さらにGOTOトラベルの適用で
9,970円 → 6,490円 + 地域共通クーポン(紙)1000円分
今回は志布志ライナー(鹿児島中央駅→志布志港の直行バス)も無料キャンペーン中でした。ありがたい。
感想など
■メリット
・ちょうどよい航海時間とスケジュール
・新造船できれいな船内と施設の充実
・女性からすると女性係員が多くて心強い
■デメリット
・鹿児島市内から志布志港はかなり遠い
・サウナと水風呂はない
・きれいすぎて旅情のようなものはあまり感じなかった
夕方に出航してのんびり風呂と夕食、朝も早すぎずに8時前に到着という時間がすごく良い。フェリーは早朝に到着というのが多くて慌ただしいけど、この航路は朝風呂、朝ごはん、そして朝日をデッキからゆっくりと眺める時間があるのが素晴らしいと思います。
新造船のフェリーについては、新しくて気持ちが良いというのはあるけど、まず内装のきれいなデザインにびっくりしました。ブルーのライトで統一され、大きな窓からは太平洋が一望できて、ここは竜宮城か何かかと思ってしまうような。フェリーに乗って移動するだけでも楽しいのだけど、それをさらに楽しい思い出にして欲しいという気持が伝わるようなフェリーでした。このご時世でなければ星空観察会とかもあるんだって。

それと女性の係員が多いなあという印象。別に男女どちらでも安全に船旅ができれば問題はないのだけど、女性の1人旅としては同性の係員が乗っていると何かと尋ねやすいというか、心強さがありました。
私はフェリーに乗ることや移動が好きなこともあってデメリットと言うほどの事柄はなかったけど、鹿児島市内から志布志港はかなり離れていて時間がかかります。GOTOなどで激安とも言える運賃だったのに鹿児島中央駅から乗ったさんふらわあライナーの乗客がたった3人だったことからも、車やバイクでもないのにわざわざ市内からフェリーに乗りに行くメリットって何なのでしょうね。朝大阪に着くとはいえ鹿児島中央駅を15時前には出なくてはならず、時間の有効活用とも思えず。
それでも海を見ながらお風呂に入ったり、デッキから素晴らしい朝日を眺めたりとフェリーでしか味わえない良さがあるんですよね。フェリーが好きな人、日南線で志布志まで来てしまってどうやって関西方面に帰ろうかと考えている人、変わった手段で帰りたい人、飛行機が苦手な人などには選択肢のひとつになると思います。(そしてフェリーにハマっていくのだ)
あとものすごく個人的な趣味として、風呂にサウナと水風呂があったらなあと思いました。苫小牧→大洗のさんふらわあしれとこに乗った時にサウナと水風呂が入り放題だったのが強烈な印象に残っていたんだけど(バスタオルもレンタルがあって便利だった)。でも風呂の利用時間と旅客の多さを考えると無理があるのかもしれないですね。それから、きれい過ぎて旅情をあまり感じないというのもかなり個人的などうでもよい感想かもしれません。
自販機しかない殺風景なフェリーで海を見るしかやることがないという旅も大好きなんだけど(そういうフェリーの方が今は少ないとは思いますが)、レストランのついたきれいな船でのんびり旅するのもいいですね。楽しかった!また乗りに来ます。
(旅行時期 2020年11月)